代表質問に立ちました

甲府市議会本会議の代表質問に立ちました。


質問項目は①重度心身障がい児の医療費助成窓口無料方式の復活、②第六次甲府市総合計画の基本構想、③総合的な子育て支援策の推進、④介護保険、⑤生活保護行政の充実の5つについてです。



- - - - - - - - - - 以下、代表質問の原稿です - - - - - - - - - -


日本共産党の代表質問をおこないます。


最初に、重度心身障がい児の医療費助成制度の窓口無料方式の復活について質問します。

 

中学3年生までの重度心身障がい児に対する医療費助成を、窓口無料方式に戻すための条例改正案が今議会に提出されました。


日本共産党は、昨年9月定例会に、他会派の3議員と協力して条例改正案を提出するなど、市独自復活を繰り返し求めてきました。これは当時、賛成少数で否決されましたが、その後も当事者のみなさんの声は広がり続け、昨年11月の制度改悪以降、山梨県には、窓口無料方式の復活を求める累計3万5,541人分の署名が提出されました。


10月22日には、障がいのある子どもを持つ保護者や医療関係者のみなさんが甲府市を訪れて市独自の復活を要請しました。

「障害のある子がいることで、とも働きができないなど経済的にもハンデを負っているのに、さらに負担を強いるのはおかしい」

「窓口での支払いを子どもが待てない。他の人に迷惑をかけるし、親子ともども負担が大きい」

「支払いを待つ間に子どもが外に飛び出していまい、生きた心地がしなかった」

「リハビリの回数を減らす傾向がでている。小児の頃に、早く手厚くリハビリをすることは将来の医療依存を減らすことになる。窓口無料方式は、本人にとっても、医療費負担の削減にとっても必要なことです」

当事者のみなさんの声はどれも、胸に迫るものがありました。


国民健康保険の国庫負担金の減額措置、いわゆるペナルティを理由とした制度改悪や、条例改正案の否決などに屈することなく、声をあげ、行動を続け、ついには甲府市政を動かした当事者のみなさんに、心からの敬意を表します。


窓口無料方式の復活を心より歓迎します。

同時に実施時期については、すこやか子育て医療費助成制度の対象年齢が中学3年生まで拡大される来年1月からとすべきではありませんか。また、制度改正に伴う諸手続きの負担軽減を図るべきと考えますが、当局の見解を求めます。


さて、内閣府が発表した、ことし7月~9月期の国民所得統計によると、国内総生産(GDP)は、物価変動を除いた実質で前期比0.2%減となりました。2014年度全体での0.9%のマイナスに続き、2015年度も、当初から2期連続のマイナスで、落ち込みは深刻です。「3本の矢」の政策で経済を再生するとした安倍政権の経済政策「アベノミクス」の破綻は極まっています。

なかでも、個人消費や設備投資、公共投資など、国内需要の落ち込みは明らかです。


さらに、2017年4月からの消費税増税は、いわゆる「軽減税率」が、すべての食料品に適用されたとしても、結局、1世帯あたり年間平均約4万9,900円の負担増、年収200万円未満の世帯でも年間1万4,500円の負担増となります。これは総務省の家計調査から試算した数値です。


所得の伸び悩み、生活苦のもとでの、過酷な負担増が個人消費に壊滅的な打撃を与え、市民生活と地域経済にさらなる苦難をもたらすことが予想されます。

 

甲府市政においては、住民負担軽減や住民サービスの充実等によって家計を応援して、個人消費を温めることが、これまで以上に、重要な課題になります。


こうした背景を踏まえ、第六次甲府市総合計画の基本構想について質問します。


今議会に議案として提出された第六次甲府市総合計画の基本構想は、「序論」と「基本構想」の2部構成となっています。

「基本構想」においては、4つの「基本目標」が掲げられ、そのそれぞれに2つの「施策の柱」があり、その下に合計37の施策が並んでいます。これらの施策は、「社会保障の充実」や「子ども・子育てへの支援」「学校教育の充実」「商業・工業の振興」「農業・林業の振興」「雇用対策の推進」など、市政全般が網羅されています。


「基本構想」に掲げられた施策の優先順位や、施策を推進する体制づくりに、樋口市長と甲府市政の基本的な立場や政治姿勢が表れると考えます。


第六次甲府市総合計画の基本構想は、2016年度からの10か年の、総合的で、計画的な市政の運営を図るための、まちづくりの指針です。地方自治法に掲げられた「住民の福祉の増進を図る」という地方自治体の責務を果たすべき、甲府市の指針として、ふさわしいものとなるように求めるとともに、向こう10年間の福祉の増進を妨げたり、まちづくりを誤らせたりすることがないように願う立場から、以下3点について、当局の見解を求めます。


第1は、「序論」において、5つの「まちづくりの主要な課題」のひとつとして「リニア中央新幹線を活かしたまちづくり」を表題とした項が立てられていることについてです。

「まちづくりの主要な課題」としては、リニア中央新幹線関連のほか、「人口減少・少子高齢化への対応」「暮らしの安全・安心の確保」「豊かな自然環境の保全」「持続可能な自治体経営の確立」の4つの項が立てられています。他の内容から考えれば、この項では、地域経済の振興についての課題や甲府市政の基本的な立場が示さられるべきではないでしょうか。

地場産業や中小企業、農林業の振興、地域資源の活用などに焦点を当てた、地域経済の振興についての項を立てるべきではないでしょうか。


第2に、「基本構想」の「都市像」の項において、リニア中央新幹線の新駅設置や新山梨環状道路北部区間などを「最大限活用することで甲府市を大きく発展させることのできる好機を迎えている」としていますが、これは過度の期待です。

リニア中央新幹線について、日本共産党は、環境への過大な負荷やエネルギーの浪費、さらなる東京一極集中の促進、需要も建設の大義もない無駄な事業として、計画そのものに反対をしています。甲府市がリニア計画に反対しないとしても、緊急時の退避機能や、各県に1駅置かないと地元の協力が得られないという位置づけしかない中間駅に過度の期待をかけては、市民や経済界をミスリードすることになりかねません。周辺整備などの過大投資が市財政を圧迫し、福祉などの諸施策に困難をもたらす危険もあります。記述を改めるべきです。


第3に、「基本構想の推進」のなかで「行政改革の推進」が掲げられています。これまで「行政改革」の名で進められてきたことは、職員の削減や非正規職員の増、民間委託などです。公務労働に求められる専門性、中立・公平性、継続性が弱められ、住民サービスの後退と負担増がおこなわれてきました。「施策の大綱」で網羅されている諸施策を実施するには相応の職員体制の充実が必要です。「行政改革の推進」についての記述は改めるべきです。


以上3点について当局の見解を求めます。


質問の第3は、総合的な子育て支援策の推進についてです。


私たちが昨年11月に視察した岐阜県大垣市は、「子育て日本一の都市を目指し、子育て支援や教育、医療費助成など、全国最高水準のサービスを提供しています」と標榜しています。2010年に大垣市子育て支援条例を制定し、子どもの医療費無料制度は高校生世代までが対象です。

保育園・幼稚園など46園と各種サービスで保育をサポート、3人目からの子どもへの祝い金、3歳未満児の保育料は無料、大垣市民病院に小児夜間救急室を設置し、子育て総合支援センターなどでの相談体制も充実させています。さらに、子育て世代に市内に住んでもらうために、住宅の新築やマンション購入に対して借入金の一部助成も実施しています。


また、兵庫県相生市は、2011年4月1日に「相生市子育て応援都市」を宣言し、子育てしやすい環境を整え、人口減少対策や、定住促進を推し進めています。「11の鍵」と呼ばれていますが、新婚世帯家賃補助金交付事業、市内に住宅を新築または購入した人への奨励金交付事業、マタニティタクシークーポン事業(1万円分)、出産祝金支給事業(5万円)、延長保育や予防接種などに使える子育て応援券交付事業(2万円分)、保育料軽減事業、市立幼稚園預かり保育事業、週3回の市立幼稚園での給食の無料実施、市立幼稚園、小中学校、特別支援学校での給食無料化事業、小学5、6年生の希望者を対象にした無料での週1回程度の国語、算数の学習塾、月1回程度の英語教室が実施されています。


「人口減少・少子高齢化への対応」が「第六次甲府市総合計画の基本構想」の「まちづくりの主要な課題」のひとつに位置付けられているとおり、子育てを支援し、子育て世代の定着を図ることは、本市の大きな課題のひとつと考えます。


「子育て支援」で注目されている自治体には、共通点があると思います。


全国最高水準の高校3年生までの医療費無料化をはじめとする負担軽減や、家賃・住宅取得費への助成、相談体制の充実など、子育て支援の先進都市と標榜できるような、総合的な子育て支援策を推進すべきと考えますがどうか。当局の見解を求めます。


質問の第4は、甲府市介護保険通所サービス利用者食費負担額助成事業についてです。


甲府市は通所サービスを利用する低所得者を対象に、1食につき100円を上限に助成を実施しています。

これは2005年度の介護保険制度改定により、施設利用者の食費および居住費が保険給付から外されて全額自己負担とされたことから、甲府市が独自に負担軽減を図ったものです。2014年度には4,617件の助成がされました。あるケアマネジャーは「少ない年金で暮らす人はお財布と相談しながらサービスを利用している。1食につき100円は少ないと思うかもしれないが、『年間数万円の助成はとても助かる』という声がある」と、その意義を話しています。

一方、今年度の甲府市事務事業外部評価においては、同事業について「廃止」の意見がつきました。


質問します。

利用者や家族、介護事業関係者の切実な声にこたえて、甲府市介護保険通所サービス利用者食費負担額助成事業は継続すべきと考えますが、当局の見解を求めます。


質問の第5は、生活保護行政の充実についてです。


甲府市の保護率は、2009年度の8.5‰(パーミル)から、2013年度の14.1‰へと短期間に急増し、その後も増え続けています。昨年度、市役所に寄せられた相談の件数は846件、保護開始件数は254件と、前の年度である2013年度よりも増えました。


生活保護を受給している人は、しょうびょう(傷病)・障がい世帯、高齢者世帯、母子世帯など多岐にわたり、稼働年齢層からの相談・申請も増えています。近年では、就労による自立の促進や、生活困窮者自立支援法による支援なども強調されています。困窮した人たちに、それぞれの置かれた状態にあった支援をおこなうには、専門的な知識や技術が求められます。


大阪府の東北部に位置する、人口約8万人のまち、交野(かたの)市では、常勤のケースワーカー7人全員と、査察指導員が社会福祉士の資格をもっています。

交野市の担当者は「相談に訪れた人の話をていねいに聞き、相談、支援が円滑に進み、トラブルが少ないと思う。調査が甘くなったり、他都市よりも保護率が高いということもない」と、話しています。


本市のケースワーカーのみなさんが、国の基準に相当する1人あたり約80世帯を担当し、多忙な業務、連日の時間外労働の傍ら、社会福祉主事任用資格を取得している努力とご苦労には、敬意を表します。

一方、生活困窮に加え、精神疾患やDVなど、複数の問題が複雑に絡み合い、支援が困難で長期化する事例が増えています。


先進的な事例に学び、福祉系の大学や短大、養成施設などで勉強し、実務経験を積み、国家試験に合格した、専門的知識と技術をもつ社会福祉士を、生活保護行政を担当する生活福祉課にも配置するべきではないでしょうか。


次に、本市の生活福祉課のケースワーカーは全員が男性ですが、女性も配置すべきと考えます。女性も配置することで、DV被害者や単身女性世帯だけでなく、あらゆる生活保護受給者に両性の目線からの支援をできるようになります。


また、生活保護受給者は日々、増加傾向にあります。ケースワーカーの担当世帯数が、年間を通じて、国の基準である80世帯を超えないように、余裕をもった人員配置に配慮するべきです。


困難を抱えた人たちに寄り添い、より親身で専門的な援助を可能にするために、生活保護行政を担当する生活福祉課に、社会福祉士や女性ケースワーカーを配置するとともに、ケースワーカーを増員して余裕をもった配置をするべきではありませんか。当局の見解を求め、1回目の質問とします。


以上